担当の方から「このゾウさんの書いてある部屋に行くよ」とイラストを渡された瞬間、ヨチ妹は突然、廊下を走り出しました。
小走りで何度も足がもつれて転びながらも、泣くことはなく、すぐに起き上がって誘導される部屋へ向かっていきました。
部屋に入ると、置いてあった積み木にすぐ気づき、靴のままじゅうたんに上がってしまいました。 声をかけても反応がなく、私が無理やり靴を脱がせる形になりました。
課題に挑戦したけれど
積み木、人形遊び、はめ板、発語など、さまざまな課題がありました。
どれも「奇跡的にできた!」ということはなく、 いつも通り、できないものはできないまま。
ボール遊びと人形遊びは少しできていましたが、途中で飽きてしまい、 自分でドアの方へ向かって「バイバイ」と言って帰ろうとした場面もありました。
それでも、泣きわめくこともなく、なんとか最後まで検査を受けることができました。
結果については、1か月後の診察で説明があるとのことで、その日は終わりました。
私だけが抱えた、あの日の気持ち
ヨチ妹は、おそらく“テストを受けた”という意識はまったくないでしょう。 ただいつも通りに遊んで、いつも通りにできないことができなかっただけ。
それなのに私は、 新しく分かったことは何もないはずなのに、現状をはっきり突きつけられたような気持ち になってしまいました。
その複雑な気持ちは、当時の私だけの小さな秘密でした。


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